灰色蒼恋歌

□魔女の棲む村:中-3-
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道中に軽い自己紹介をすませたボクたち御一行は、楽しく盛り上がっていた。


いや、神田はまったくもって話してくれないから必然的にボクとゴズさんということになるけれども。

きっと神田も心の中では一緒に盛り上がってくれていると信じたい。


ぶっちゃけた話、ボクには自己紹介なんてもの必要なかったがこの二人はボクの事を知らない。

というか、初めて会った人間が自分たちの名前を知っているという変な不都合を起こさないためだ。

君ーとか、お前―とか呼んでいたんじゃ、ボクのテンションも下がるしねーー。


と。

しっかりあれですな。あれですな、ってどれですな……じゃなくて。


ゴズさんは身長が高いし、ガタイもいい。

彼ほどの身長を持っていたら、きっと世界もまた違ってみえるのだろうなぁ。


非常に羨ましい。


――顔はあれだけど。


きっと女の子と喋った事なかったのだろう。


ウドの大木とか言って、いじめられていたんだろうな……。


かわいそうに!


それは冗談として。

今回は非常にあれ、が多いなぁと心中で思った。

といっても、今まで全部ボクの心の中だけれども。



 
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