*短編*


□本気の裏返し
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「遊びのお誘いかぁ…」



正直嫌だな

メールしてても

そこまで好感も持てないし


それに、男の人と二人きりで

出掛けたことなんてないし

二人きりで出掛けるってのは

初めて出来た彼氏と

してみたかったなあ


少女なんて呼べない年齢なのに

未だに夢見てんな

理想が離れないな





「いいんじゃねーの?
遊び行くくらいならよ、
しかもメールしてる限り相手草食系なんだろ?
じゃあ大丈夫だって」



そんな言葉

欲しかったわけじゃないのに

なんで勧めるの

私は貴方を必要としてるのに

どうして貴方はそうでもないの

神様酷いよ



「そうだね遊び行くくらい普通だしそのくらいならいいかな
相手の新たな魅力も分かるかもしれないし」


「彼氏ぐらいもう作れよ
それに相手年上だろ?
やったじゃん奢らせ放題だぜ」


「うわあ…奢らせ放題とか…
まあ銀さんと違ってちゃんと働いてるみたいだし」


「はあ!?!??
俺も立派に働いてますぅー
万事屋やってますぅー」


「お仕事の依頼今日来たの?」


「うっうっせーな!
そそそんなもんすぐ来るわ!」



反抗してくる彼が面白くて

なんか癒されて

ああ、こういう

何気ない話出来るだけでも

嬉しいから

このままでいいやって

思っちゃうんだ
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