*短編*


□気付いてよ
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「うん、恋する乙女になったかもしれない」


「マジアルか!?ひゃっほう!!
誰に恋してるネ!?????」


「あ、いやでもやっぱ違うかも
そう思いたいだけなのかも
ただ恋愛したいだけなのかも
相手は誰でもいいのかも…」


「ごちゃごちゃ考えるんじゃないネ!!
好きなら好きって認めるアル!!!」


「そっか…そっか、うん」


「何やってんでィ」


「………ぁ」


「うるさいアル」


「俺ァちょっと彩乃に用事あるんでさァ」


「嫌アル!!彩乃は今私と乙女の話してるネ」



無言で彼に睨まれた

意味分かんない

泣きそうだ



「ちょっと来なせェ」


「やだ」


「………犯しやすよ?」



低い声音と

はっきりした小声


だからもう

意味分かんない

意味分かんないよ


付き合ってもないのに

そんな軽薄な事言うとか

そういうとこは嫌いだよ

なのに

抱かれたいと思う

私も居るなんて

惚れたもん負けだよ

もう大嫌い



「ごめん神楽ちゃん行ってくるね」


「分かったアル
…早く戻ってきてヨ」



力無く頷いた

なんでこんなに

振り回されてるの
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