*短編*


□番外編
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「それはそうとて彩乃、
アンタさっきから少しも呑んでないのは俺の気のせいですかィ」


「呑んだ方がいいの?
でもみんな酔ったら後が大変だし
いいよ、私は呑まない
二人とも仕事忘れて楽しんで?」


「ありがとよ、彩乃
ジュースでも買って来てやるか」


「えっ!!いいんですか!?
あ、…いやでも土方さんに申し訳ないからいいですよ」


「ほら、彩乃…ジュースでさァ」


「準備早すぎだろーがっ!!」


「沖田くんありがとうっ!!
なんだろ?オレンジジュース?」


「当ててみなせェ」


「いただきます(ニコッ」



ゴク、と一気に飲んだ

のど越しが良かった

あれ、…?

オレンジジュースじゃない

なんだか冷や汗が背中を辿る



「ぉ……きたくん?…ぁ…のさ」



ちょっと目眩がした

なんだコレ

やばい



「…どうですかィ
旨いと思いやせんか?
アンタ好みだと思ったんですけどねィ」


「んん…待って待ってやばい
土方さん、ちょっとお助け…」



「どこに手ェ伸ばしてんでィ
土方さんなら近藤さん慰めに行ってまさァ(ニヤ」


「…ぇ……困る…っ」



これが酔うって事か

どうしよう

口元に手を当てた


なんだか凄く泣きたくなった

泣き上戸なのか私って

いや今はそんな事

どうでもいいよ
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