*短編*


□誰よりも特別な
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「え?離婚経験あるって聞いたよ」

「ああ、あるある
インドで放浪してた時期もあるって言ってなかったっけ」

「なにそれwwやばいわwww」

「外国人と結婚してたんじゃなかったっけ?白人女性」

「やべえwwまじwどんな人生w」

「めっちゃ前に保育園の先生やってたらしいよ?」

「え?もう訳分かんない銀八いくつだよ」

「前立腺はもう死んでるって噂」

「もうまじやめてww何者ww」

「けどなんかあれだよねー」

「坂田先生良い声してるもんね、眠くなるけどさ」

「顔も目死んでるけどかっこよくない?先生何考えてるか分かんないけど」

「え?みんな大丈夫?やばいよ
アイツ絶対犯罪者になりそうな顔じゃない?」

「分かってないなー!ホント!
銀八先生のあのミステリアスさが良いんじゃん!」

「二人きりになったらなんかあるかな?やばい禁断なカンジ?やっばい経験したいわー!」

「やめろ先生私が落とすから」

「無理だろww」





クラスの女子の会話が聞こえた

やっぱり、やっぱり

人気あるんだ、


焦燥感に支配される


いや、私なんてただの生徒

きっとあのコ達も

先生にとってただの生徒

そうであってほしい



「何してんだー?」


「さっ…坂田せんせっ!おはようございますっ」


「おーう彩乃か、おはよう
さっさ教室入れー朝礼すんぞ」



朝から挨拶出来ちゃった

こんな些細なことでも

私はもう今日1日中

幸せだって言える
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