*短編*


□何気ないお話
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「土方さん土方さん!」


「なんだ、」


「差し入れです!」


「嘘つけお前何にも持ってねェじゃねェかァアアア!!!」



見廻り中らしき

彼を見つけたから

とにかく私は走って

追い付いて呼び止めた

けど



「あのな、今見廻り中だっての」



そう言って煙草に火をつけた

警察のクセに歩き煙草しちゃう

そんなとこも好きだったり



「見れば分かりましたよー?
いやーいつもお疲れ様です!」


「仕事だからな」


「あっ私がバイトしてるって言ったらバイト先来てくれます?」


「行かねェ」


「えっ!?」


「…いや何驚いてんだ行くわけねェだろ普通
てかなんで俺が行かなきゃならねェんだ!?!??」



やっぱり私はまだ彼にとって

ただの一般人でしかないんだ


もしも特別な関係だったら

バイト先にも来てくれるかな

もう少し仲良くなれば

街中で私からじゃなく

彼から話しかけてくれたり

そんなことがあったりするのかな



「頑張ってる私の姿見てください」


「んだそれ、いつも見てるから大丈夫だろ」


「え…っ!?あ、ありがとうございます、///」



いつも見てる?

見てる?

脳内で反響した


まさか私のバイト先

知ってたり?


……嬉しい、
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