短編
□大切なキミ
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あわあわしていると後ろからひょいっと抱き寄せられる
「わっ」
「南奈ちゃーん♪」
総司だ・・・
うう、私の心地いい目覚め何処行った!
「あ!総司何抜け駆けしてるんだよ!」
言い合いを繰り返していた3人がこちらへ視線を向ける。
皆さん、怖いです。
「南奈ちゃんは僕のものだし?」
「「ちげーよ!」」
うお、声そろった。
って、今度は4人で言い合いを始めてしまった。
私は未だに総司の腕の中・・・
助けてー!
「何をしている・・・」
と、そこに一君登場☆
この人なら、この場を沈めてくれそうだよね!
「・・・総司、南奈を離せ」
「嫌だ」
「・・・」
「・・・(ニッ」
あのー・・・・
あのー・・・・
・・・・
「土方さあああああああああああああん!!!!」
「なんだ!朝から騒々しい!」
え?早くない?どうしたの土方さん!?
まるで近くに居たみたいに・・・・
「総司、南奈を離しやがれ!」
「嫌です。何で自分のもの抱きしめているだけなのに責められるんですか?」
しらっと言い切る総司
あー何て強引な人なんだ・・・
「うるせーよ、南奈はお前のじゃねえ。俺のだ」
「「!?!?!?!?」」
副長の衝撃的な発言に一同唖然とする。
その隙に副長は私を総司から引き剥がし、抱き寄せた。
なんか皆壊れてるよ;;
「我妻よ、迎えに着たぞ・・・む。」
「あ?」
副長、なんか不良になっちゃってるよ。
てか何で風間が来てるのよ・・・
二人は睨み合って、腰の刀に手をかける。
「いやいやいや、何やってんのよw」
「我妻よ、城へ帰るぞ」
「いや、知らないし;」
ぐいっと私の腕を引っ張る風間
「いや、南奈は南雲家に来るんだよ?」
「薫っ!?」
どこから現れたのか、薫が反対の私の腕を引っ張る。
あ、やばい、可愛いw
「・・・てめえら!いい加減はなさねーと斬るぞ!」
「やれるものなら、な」
「たかが人間が何言ってんの?」
うわ、バチバチなってるよ!火花熱いよ!
ぐいっ
「きゃっ!」
次は誰よ・・・汗
私その内脱臼しちゃうって!
「捕まえた♪」
また総司かよ・・・
「あ、沖田、俺の南奈に気安く触らないでくれるかな?」
「それはこっちの台詞だよ。薫、君は妹好きでしょ?千鶴ちゃんのところ行ったら?」
・・・・
・・・・・・・
・・・・・・・・・・
「いい加減はなせええええええええええええええ!!!」
「「!?」」
私が声を荒げると、全員がビクッとする。
「もう!遊びたいなら、全員で仲良くすればいいでしょ!
朝からうっとうしい!」
私の言葉にシュンとしつつも、全員が笑顔になる。
「仲良くしたら、南奈ちゃんで遊んでいいって事だよね?」
「へっ???」
「じゃあ、仲良くするからおいで♪」
「だから、総司!抜け駆けは駄目だって!」
「何?仲良くするんじゃないの?」
・・・・
今日も新選組屯所はにぎやかです・・・
体力がいくつあってもたりないよ、こんにゃろう!
⇒あとがき