薄桜学園生徒会☆
□薄桜学園生徒会☆4月
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チャリッ・・・
パタパタパタ・・・
ざわざわ・・・
歩くたびに手に持つ鍵が音を鳴らす
上履きが廊下の上を踏む音
まだ帰りの会を済ませていないクラスから聞こえる生徒達の声
そんな中、真っ先に生徒会室の鍵を取りに行き、
生徒会室へと足を運ばせている私は
神無月南奈
薄桜学園生徒会会長である。
「ふう。」
カチャ
ガラガラガラ
扉を開く音
鞄から筆記用具とプリントを取り出し、
会長専用の机の上に静かに置く。
筆記用具とプリントを淵に寄せ、ピンクのランチバックに入った可愛らしいお弁当箱を
机の中央にトンと置く。
それから会長専用の椅子へと腰掛、他のメンバーを待つ。
ガラガラガラ
先ほどと同じく、扉を開く音が静かな生徒会室へと響く。
最初にやってきたのは副会長である斎藤一だ。
彼とは同じクラスだが、お昼ご飯を買うため購買に行っていたので私より少し遅れてくる。
遅れてくると言っても遅刻とかそういう事ではない。
「やあ、一君。一番だよ♪」
ニコニコとしながら彼が最初に此処へ来た事を告げる。
いつもと変わらない無愛想で感情の読めない瞳でそうか。といいながら自分の席へとつく。
「あれ・・・総司は?」
沖田総司。
彼も同じく3-A の生徒である。
一君と同じように購買へ昼食を買いに行ったはずだが居ない。
「まだ購買に居た。平助と共にその内来るだろう。」
彼らしくない曖昧な言葉。
まあこの一年でそう言わざるをえないのは私も充分分かっている。
それ以外にいい様がないのだ。
まったく、総司は・・・。
いつもの事ながら呆れてはぁ。とため息をつくと
またもやガラガラと扉の開く音。