薄桜鬼

□いたずら完了
3ページ/5ページ



(土方さんの髪結い紐ゲット〜!!

これ島原のお姉さんたち、
いい値で買ってくれるんだよね〜!!)




ルンルンと走って行く祥。


すると、
余所見をしていたせいか誰かとぶつかる。


鼻にどんとくる衝撃。


抱きしめるようにぶつかった状態から上を見るとニヤニヤと笑う総司。




「祥ちゃん、
君って意外と大胆なんだね。」

「なっ――!!

違うよ!!
ぶつかっただけだ!!」




必死に言うが総司は「本当に〜??」と意地悪い笑みを浮かばせながら聞いてくる。


急いで離れる祥。




(総司にもいたずらしてやる!!)




「総司、trick or treet!!」

「なに??」




勿論、
英語なんて聞いたことのない総司。


不思議そうに眺めてる。


勿論、
意味なんて教えてやるか。




「それじゃあ、

お仕置きだぁぁぁぁぁぁ!!!」




一気に走ってタックルするが、
よけられる。


ムカつくことに足をかけられて思いっきり転んだ。


鼻をすりむく。




「あっははははははは。

祥、大丈夫??」

「………。」

「まぁ、大丈夫みたいだね。
良かったね、その低い鼻がそれ以上低くなってなくて。」




ちくしょー総司のヤツ。


好きなだけ言いやがって。


総司のバカバカバカはげろ!!




「いや、僕絶対にはげないよ。」

「総司サンや、
君は僕の心が読めるのかい??」

「いや、
言ってるよ。」




僕の馬鹿野郎ぉぉぉぉぉぉぉ!!!


でも、
僕だって唯の馬鹿じゃないもん。


悪ガキ検定あったら3級くらいまで行ける自信はある。




総司の後ろを指差して言う。




「あっ、みつちゃん。」




馬鹿正直に勢いよく振り向く総司。




「うぉりゃぁぁぁぁ!!!」




チャンスとばかりに、タックル。


さっきの僕のように地面とチューしてやがる。


いい気味だ。


背中にどんと乗り、
おまけに総司の髪結い紐もとってやる。




「総司の髪結い紐ゲットだぜ!!」




高々と髪結い紐を上げて叫ぶ僕。


こらそこ。

ポケ●ンみたいとか言わないの。




「……祥。」




その時、総司から発せられた底冷えするような声。


ぎこぎこと下を向くと




「覚悟はできてるよね、祥。」




そう言って睨みつける総司。




せんせー怖いよー

先生って誰だおい。




うん、まぁ、




逃げよ。




勿論、
後ろから刀が降って来たのは言うまでもない。



次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ