ひばりさん小話の白蘭さん編





「さすがボンゴレ。凄い技術力だな」
「どんな技術なのか検討も付かないけど、こういう技術なら僕も大歓迎だな」

蜜柑を机の上に置いた、昔ながらのコタツ。
ズパナと正一はそれに入ってニコニコと笑みを浮かべていた。
コロコロと転がる蜜柑を見つめながら。

机の上で、蜜柑と一緒にコロコロ転がってはしゃいでる小さくて可愛い生き物。
さっきリボーンから渡された、ツナとナッツの掛け合わせだという謎の生命体。
器用なスパナが嬉々として作った小さなつなぎを身に着けて、今度は蜜柑に噛り付いて尻尾をブンブンと振っている。
仕草ひとつひとつがなんとも愛らしくて、二人はついつい小さな綱吉をじっと見つめては表情を緩ませてしまう。
小動物の可愛さというものは、実に恐ろしい。

「しかしこれからが大変だな、正一」
「うん。あの白蘭さんにこれを見つからないようにしないと。何があろうと絶対にね」

二人は視線を合わせて強く首を縦に振った。
あの綱吉狂いの白蘭にこれがバレたら、どうなるかだなんて目に見えている。
それに、あの白蘭がこれをどういう風に育成するのかも。
それを想像して寒気が走って、正一はブルブルと体を震わせた。

「とにかくこの部屋の防護壁をもっと厚くしてあと…」

スパナと正一が本気の話し合いを開始して、数秒後。
カコン、と小さな金属音が二人だけしかいないはずの部屋に響いた。
はっとして振り向けば、部屋の襖が音もなく開けられ、投げ込まれていた小さな金属製の缶。

「な…!」

それに反応も対処もする間もなく。
すぐにその缶からぶしゅううううと勢いよく白煙が噴射され始めていた。
あっという間に部屋に充満していく白い煙。

「う…これは…睡眠ガ…」
「スパナっ…!く、そっ…白蘭さ…っ」

その言葉を最後に、二人はこたつの上にバタリと倒れてすうすうと寝息を立て始めた。
スパナの言う通り、それは大量の睡眠ガスだったらしい。
机の上の小さな綱吉が、泣きそうな顔をして二人を懸命に覘き込んでいる。
そんな綱吉をむんずと掴みあげる、白い指。

「つーかまえたぁ♪」

勿論、白蘭だった。
ガスマスクを外し、その下には満面の笑み。
白蘭の指に摘まれて、本能的な恐怖を感じているのか、綱吉が小さな泣き声をあげながら手足を必死にバタつかせて逃げようとしている。

「うんうん。偽者のご主人様怖かったよねぇ。僕がツナちゃんの本当のご主人様だよ♪」

実に素敵な脳内をしている白蘭には、何を言っても無駄なのだ。
小さな綱吉の顔をベロリと舐め上げ、白蘭が器用に綱吉のつなぎを脱がせていく。

「ハハッ、か〜わいいのがちゃんと付いてるんだ」

裸になった綱吉の全身をベロベロと舐め回して、白蘭は満足そうに微笑んだ。
綱吉は恐怖にただプルプルと震えている。
このまま、食べられてしまうとでも思っているのかもしれない。

「正チャンもリボーンクンもまだまだ甘いなぁ。こんな素敵なもの作っといて、この僕を出し抜けると思っちゃうなんて♪」

綱吉を本当にぽいっと口の中に放り込んで、噛まないよう気をつけながら綱吉の体をはむはむと口の中でたっぷり味わって。
ベロリと舌を出せば、舌の上で自分の唾液でベトベトに汚された小さな綱吉が泣きながら震えている。
それをもう一度摘み上げ、そっと手の中に包み込んで。
優しいキスをして、白蘭は最後にニッコリと微笑んだ。

「誰にも負けない、いっちばん可愛くて…やらしい綱吉クンに育ててあげるからね」





☆☆☆☆




「ふわあぁ〜…あれ、今日ってもしかしてリボーンクンが言ってた大会ってやつがある日だっけ?」

ベッドで目覚めた白蘭が、あくびをしながらまだ完璧に開いていない目を擦った。
起きた途端に快感の波が走って、ゆっくりと布団をめくる。

「おはよう、ツナちゃん♪」

そこには、ぺろぺろと必死に自分のものを舐めている綱吉がいた。
すっかり成長を遂げ、自分好みに仕上がったまさに白蘭の理想の綱吉。
体は、まだまだ本物の綱吉よりも小ぶりだけれど。

もう随分と舐めていたのだろう、シーツが綱吉の涎でぐっしょりと湿ってしまっている。
通りであんな気持ちいい夢見てた訳だ、と白蘭はとりあえず綱吉の頭を撫でてやった。
綱吉が白蘭のものを咥えたまま嬉しそうに微笑む。

「ん…おはようのチューして、びゃくらん」

物欲しそうな顔をして、綱吉が白蘭の首に腕を回して抱きついてくる。
その柔らかな頬を一撫でしてから、白蘭は希望通りの口付けを与えた。
唇を重ねたまま綱吉の小さな体を組み敷いて、深く深く舌を絡ませあう。
積極的に舌を合わせてじゅるじゅると吸い上げてくる綱吉を、白蘭は満足気に抱いた。

「可愛いよ、僕だけのツナちゃん…」

こんな簡単に手に入るはずのないものが、今、こうして自分の手の中にいる。
本物ではないとしても、その本物の綱吉の血を確実に継いでいる、自分だけの綱吉が。
自分らしくもなく、愛おしさと歓喜が溢れてくる。
まさか、実際手に入れたら自分がこんな風に変えられてしまうだなんて。
おかしくて、白蘭は笑いながら力任せに綱吉を強くかき抱いた。

「くるしいよ…びゃくらんっ…」
「ね、皆にご挨拶しに行こうか?ツナちゃん」

腕の力を弱めながら綱吉の顔を唇で辿って、白蘭が囁く。
白蘭の言葉に不思議そうな表情をしたあと、綱吉はすぐに耳を垂れさせ表情を曇らせてしまった。

「やだ…びゃくらんとずっとしてたい」
「それならどこでもしてあげるから…ね?」

綱吉が少しだけ反応したが、やっぱり耳はまだしょんぼりと垂れ下がったまま。

「…やっぱりヤだ」
「えー?なんでー?」

いつもなら、こういうことを言えばすぐに何でも首を縦に振ってくれるのに。
白蘭が不思議そうにぷにぷにと綱吉の頬を突いてその感触を楽しんでいると、綱吉がぎゅうと白蘭に抱きついてきて小さく声を出した。

「おれ、しってるもん。びゃくらん、ちがうおれもほしいんでしょ?」

綱吉を抱き返しながら、白蘭は綱吉の言葉に驚いていた。
確かに、本当は他の綱吉たちも全部欲しかったし、軽い気持ちでそんな話もしたかもしれない。
けれど、綱吉がそんなことを考えているなんて思いもしなかった。
白蘭は笑みを作ると、綱吉をなだめるようにそっとその頭を撫でた。

「いらないよ。他の奴のツナちゃんなんて、僕のツナちゃんより可愛くないもん」
「ほんと?」
「本当だよ」

それは本心だった。
いつのまにか、この綱吉一人だけで満足してしまっている自分がいる。
もちろん、本物の綱吉を手に入れることは諦めていないけれど、他の奴の手垢が付いた綱吉など欲しいとは思わなかった。
白蘭がキスをすると、やっと綱吉の耳がピンと張ってぴこぴこと元気に動き始める。

「じゃあ、びゃくらんのお○んちんもオレだけのもの?」

こんな可愛い顔して、そんなことを普通に言ってくれるのがたまらない。
限界まで一気に己が高ぶるのを感じる。
熱くなった自分のものをゴリゴリと綱吉の腹に押し付けると、綱吉の尻尾がブンブンと嬉しそうに振られた。

「僕のこれはツナちゃんだけのものだし、ツナちゃんの可愛いお尻も、僕だけのものだよ」

途端、満面の笑みが零れて。
小さな体に押し倒されていた。
もう我慢出来なくなったように、綱吉がすぐに自分から白蘭の高ぶりに腰を落としはじめる。

「あ、うううううっ!びゃくらんのっ、はいってくる…!」
「ハハッ…つなちゃんは食いしん坊だなぁ」

慣れきった行為に、綱吉はあっという間に白蘭のものを飲み込んでしまう。
けれどさすがにまだ苦しいようで、馴染むまでは白蘭の上で静かに呼吸を整えていた。

「ん…おれのなかっ、びゃくらんでいっぱい…うれし…っ」

本当に嬉しそうに、足の間の小さな熱がぴくぴくと大きくなっていく。
可愛いくて仕方なくて、逆に押し倒して思い切り突いてやりたい衝動を白蘭は堪えた。
やがて、綱吉がゆっくりと白蘭の上で上下に揺れ始める。
ぬちゅ、ぬちゅ、と聞こえてくる湿った音。

「気持ちいい?」
「ん…っ、びゃくらんの、おちん○んきもちい…っ、奥までっ、ぐちゅぐちゅ…っ」

上下運動に左右の動きも混ぜ、腰を八の字に振りながら、綱吉が激しく白蘭をのみこんでいく。
綱吉の口端とぷるんぷるんと震える小さな熱の先端からはしたないものがあふれ出して、白蘭の肌を汚した。

「ツナちゃんは、本当にお○んちん大好きだね」
「うんっ、好きぃ…でも、びゃくらんのだけっ、びゃくらんのじゃなきゃ…やだっ!」
「ふふ、嬉しいなぁ。じゃあそんな可愛いツナちゃんにご褒美あげよう♪」

揺れていた綱吉の腰を強く掴んで、白蘭が下から思い切り突き上げた。
ばちゅん、ばちゃん!と自分では出せない大きな音と、体を食い破られるような鮮烈な快感。
ガクンガクンと乱暴に揺すられて、綱吉が喘ぎ声とは呼べない甘い叫び声を上げた。

「あっ、ああああ!きもひいい!こわれちゃうっ!きもちいいっ!」
「いいよ、壊れても。すぐ直してあげる」
「らめっ、あ、ああああ!」

焦点の合わぬ肉欲だけに濡れた瞳をした綱吉の小さな熱を、手のひらに収めて扱きあげる。
ぴゅっ、と辺りに先走りが飛び散って、ぎゅうううう、と白蘭を食い千切るかのように綱吉の肉が締まった。

「イっちゃう、びゃくら…でちゃうううう!びゃくらんっ!」
「いーっぱい、出してごらん?」
「ひううううううう!」

ガツン、と綱吉の最奥に熱をぶつける。
びゅくびゅくと中に注がれる熱いもの。
同時に、綱吉も白蘭の顔に掛かるほどに勢いよく白濁を吹き上げていた。
はぁはぁと息を荒げながら、綱吉が白蘭の上に倒れこんでくる。
頬にかかった綱吉の白濁を舐めとりながら、白蘭はそんな綱吉をしっかりと抱き締めた。

「…やっぱり行こう?みーんなに、僕のツナちゃんこんなに可愛いんだって自慢しちゃうんだ♪」

綱吉にちゅ、とキスをしてから元気よく綱吉ごと起き上がって、白蘭が裸のままベッドを飛び出る。
口笛を吹きながら、向かったのは大きなクローゼットの前。
そしてそこから何点か取り出し、白蘭はニッコリと綱吉の前に広げた。

白蘭が一番お気に入りの服と似せたデザインで作らせた、特注のミニワンピースに耳が出るように作られた可愛い帽子と靴に網タイツ。
そして可愛い下着に、大人の玩具が数点。

「おいで、ツナヨシ」

まずは綱吉の細い指に、お揃いの指輪をはめて。
白蘭は微笑んだ。

本物の綱吉を手にしたその時。
寂しい想いをさせないように、この子にも同じ位の愛情を注いであげないといけないな。
僕の体、もつかなぁ。

なんて。
幸せで楽しい夢を描きながら。


















それなのに結局現場でぼこられて終わった白蘭さん。
でもつなちゃん死守したけどね!

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