問題

2次方程式
ax2+bx+c=0
の解の差を求めよ。
ただし、計算結果の差が正となるよう考えなさい。
 
 
〜出題の意図〜

@一般的な形のままでの計算に慣れる。
Ax2の係数が正なのか負なのかによって解の大小関係を考察する。
B平面上ではどのような意味となるのかを考え想像力とイメージをつける。
 
 
〜解くための準備〜

表記を簡単にするために判別式の記号Dを用いて2次方程式の解を次のように表します。
x=(-b±√D)/2a
 
また大小関係についての考察をするために2つの解をそれぞれα,βと置きます。
α=(-b+√D)/2a
β=(-b-√D)/2a
 
大小関係を考えましょう。
(i) a>0のとき
-b+√D と -b-√Dの大小関係は
-b+√D>-b-√D
今、2a>0より
(-b+√D)/2a>(-b-√D)/2a
となりα>βである。
 
(ii) a<0のとき
-b+√D と -b-√Dの大小関係は
-b+√D>-b-√D
今、2a<0より
(-b+√D)/2a<(-b-√D)/2a
となりα<βである。
 
 
〜解答〜

(i) a>0のとき
α>βなので差が正になるには
α-β
=(-b+√D)/2a-(-b-√D)/2a
=√D/a
 
(ii) a<0のとき
α<βなので差が正になるには
β-α
=(-b-√D)/2a-(-b+√D)/2a
=-√D/a
 
(ii)の解答のマイナスの位置を
√D/(-a)
とすることを考えましょう。
すると、
a>0のときにはa
a<0のときには-a
となっていると考えられるので分母のaについては|a|で置き換えられることがわかります。
以上より √D/|a|
 
 
この結果は平面上でどのような意味を持つのかを考えましょう。
2次関数
y=ax2+bx+c
がx軸と異なる2点で交わるとしましょう。
このときy=0となるx座標は2次方程式
ax2+bx+c=0
の解となります。問題ではこの2点の距離を求めたこととなります。
ちなみによくセンター試験などでは
「放物線が切り取るx軸の長さ」
という表現で問われます。√D/|a|を覚えておけば簡単な計算だけで解くことが出来ます。

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