問題

関数y=f(x)をxy平面上にグラフ化したとき
x軸方向にpだけ
y軸方向にqだけ
平行移動するとどのような関数となるか?
また
x軸に関して対称なグラフ
y軸に関して対称なグラフ
原点Oに関して対称なグラフ
はそれぞれどのような関数となるか?

 
〜出題の意図〜

@グラフをイメージするために平行移動、対称移動は大切。
Aグラフのイメージと実際の関数ではどのような変化が起こるのか理解するため。

平行移動・対称移動は高校1年の「2次関数」で学ぶことになると思います。
はじめて学ぶときには、グラフを書き、頂点の移動に注目してグラフの動きを考えると思います。しかしこのページでは、[線は点の集合だ]と考えてグラフ上のすべての点がどのように動くのかを考えながら移動の考えをまとめていきたいと思います。またこの考え方は2次関数に限らず、すべての関数で応用ができるので必ず身につけましょう。

 
〜解くための準備〜

[線は点の集合だ]と先ほど書きましたが、この考え方は高校で学ぶ「軌跡」を知らなければ理解しにくいかと思います。そこで簡単なイメージを伝えます。

イメージ
今までにグラフを書くため、まず間違いなくしたことのある単純作業を思い出してください。それは、x=1やx=2を関数に代入し、[点を打って結んでいく]ことです。曲線を描くときには点を滑らかな線で結んできたと思います。つまり、直線も曲線も本来は[点]であることがわかります。

この[線は点の集合だ]という考えをもとに問題を考えていきましょう。

 
〜解答〜

y=f(x)のグラフの1点をA(a,f(a))とする。
x軸方向にpだけ
y軸方向にqだけ
平行移動した場合、点Aはどのように変化するでしょう。平行移動した点をA'とすると、A'(a+p,f(a)+q)となります。
問題ではy=(x)が平行移動後にどのような関数になっているかを聞いているので、A'を集めるとどのような関数になるのかを考えましょう。
そのためにy=f(x)のグラフ上の任意の点をQ(t,f(t))とし、平行移動した後の点をP(X,Y)とする。上記のようにQは平行移動すると
t → t+p
f(t) → f(t)+q
となります。
また平行移動した点をP(X,Y)としているので
X=t+p
Y=f(t)+q
この2式よりtを消去すると
Y=f(X-p)+q
Y-q=f(X-p)
よって、題意をみたす関数はy=f(x)において
x → x-p
y → y-q
としたものである。

同様に
x軸に関して対称なグラフ
はy → -y
y軸に関して対称なグラフ
はx → -x
原点Oに関して対称なグラフ
x → -x
y → -y
としたものである。

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