祖母の家に引き取られてからは毎日が苦痛だった。
まず、初日。
家族?の親睦を深めようと水族館に連れていかれた。
その時の服装は未だに覚えてる。
ピンクのシャツにスカート、ピンクの帽子。
祖母がこの日の為に買った精一杯のお洒落らしい。
嫌な時に喚く。
これは施設生活の中でやっても無駄だとわからさせられていた。
だから喚かず、とにかく着て
精一杯の抵抗として
誰とも口を聞かず顔すら上げなかった。
小学校の入学式もスカート。
その時は、男とか女とか
違いがよく分からなかったから
(今思うとかなり幼い)
ズボンで来た子達を指くわえて見ていた。
幼稚園からの友達がいない俺は、ここでも孤立。
そんな俺を救ってくれたのは
やっぱり男子だった。
休み時間毎に一緒に話してたり遊んだりしていた原君。
後から聞くに相当な変態男子だったらしいが
俺はスカートというものを一切履かない人間だった為、スカートめくりの被害には遭わなかった。
とにかく、ただただ毎日は流れて行って
原君は転校。
その時には普通に女の子とも接して居られるようになった。