二次夢小説〜〜WORKING!!

□名前で呼んで
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いつものように仕事を終わらせ休憩室に入る。

休憩室に入ると伊波さんがいた。

「伊波さんお疲れ様です」

伊波さんにねぎらいの言葉をかけて俺も椅子に腰かける。

ふぅ〜。休まる〜。
「た、小鳥遊君。お茶、飲む?」

「あ、お願いします」

何だろう。なんか伊波さんソワソワしてる。

「伊波さん。なんかソワソワしてませんか?」

ビクッと体を震わす伊波さん。ああ、お茶が危ない。

「べべ、別にそんなことないよ!?」

とか言ってるけどやっぱり様子がおかしい。

後にしておくのも面倒だから聞いておくか。

「伊波さん。言いたいことがあるなら言って下さい。じゃないと気になって仕事に集中できません」

「うう、わかったわよ」

そう言って伊波さんは俺にお茶を渡し椅子に座る。

真剣な表情で俺に向かい合う。

「小鳥遊君。私達って付き合ってるんだよね?」

「ええ、そうですけど?」

「だから、その………な、名前で呼びたいな〜。って思ってるんだけど」

「名前で、ですか?」

「う、うん」

なんだ、それでソワソワしてたのか。

「いいですよ。伊波さんがそうしたいんだったらそうして下さい」

「小鳥遊君も私のこと名前で呼んでよね。あ、あと敬語も駄目だからね。タメ口でいいから」

「わかりました。じゃあさっそく言ってみますか。まずは伊波さんから」

「え!? まさかの私から!?」

「伊波さんから言って下さい。じゃないと俺も言いません」

「わかったわよ。そ、そそそ、そそそそそ」

宗太って言おうとしてるんだろうけど『そ』しか出て来ない。

これじゃあいつ呼ばれるかわかったもんじゃない。

仕方ない。一度こっちから言おう。

「まひる。恋人同士なんだからちゃんと言ってくれよ」

「まま、まひる!? こ、ここ、恋人同士!?」

まひるの顔がどんどん赤くなってく。

「まひる。自分で言わせておいておかしくなるなよ」

「だだ、だって! そ、そんなに早く小鳥遊君が言ってくれるなんて思わなかったし」

「恋人のお願いなんだから聞くに決まってんじゃん。それより、小鳥遊って言った。まひる俺のこと名前で呼んでくれないじゃん。俺も今まで通りの伊波さんでいいや」

俺はそう言ってまひるを焦らす。

「ま、待って!! ちゃんと名前で呼ぶから!!」

「じゃあ早く言って。じゃないと休憩時間なくなる」

「わかってる。けど、もう少し待って」

さて、次は言えるかな?

「そ……宗太!!」

………………。

俺は席を立ち上がりまひるに近づく。

「そ、宗太。何?」
そして俺はまひるに抱きつく。

「やっと呼べたね。俺のこと宗太って。だからこれは、ご褒美のキス」

そして俺はそのまま流れるようにまひるにキス。

「宗太…………」
「まひる…………」

見つめ合うこと数秒。

バキィ!!

顎から脳へと痛烈な痛みが走る。

「宗太はいつもキスが急すぎるよ!! も〜!!」

そしてまひるはそのままフロアに出ていく。

今回は名前で呼べたからよしとするか。

次また名字だったら容赦なくキスしてやろう。

その後、フロアに出たまひるを見たら、今までにない程の笑顔を浮かべていた。
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