過去拍手小説
□お正月
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(やっぱりいいものだな。着物姿の女の子)
カシャカシャカシャカシャ
「(ムッツリーニ。どうして隠れて撮ってるの?)」
「(……自然な姿こそが一番エロ……綺麗に写る)」
「(今エロいって言おうとしたよね?」)
(ふるふるふるふる)
「おい、二人共。こんな所で何してるんだ?」
「あ、雄二。あけましておめでとう」
「その格好で言われてもな……。とりあえずあけましておめでとう」
「その格好って木に隠れて姫路さん達を見てること?」
「それ以外何がある?」
「僕が着物を着ること」
「そんな格好するのか明久!?」
「ちょっと待って雄二! 着物って言ってもちゃんと男物だよ!?」
「じゃあその足もとに置いてある袋の中身はなんだ!?」
「これ? これが僕が着る男物の……着……物……」
「ほほう。それがお前が着る男物の着物か。俺には女物の着物にしか見えないんだが?」
「………………」
「どうしたんだ? 明久」
「そうだよ! これが僕が着る男物の着物だよ!」
「開き直りやがった……まあいい。じゃあ姫路たちに着付けされてくるんだな!」