長編 巫女と死神

□巫女と死神【06】
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慌てて立ち上がり、あたしは辺りを見渡した








―――――誰もいない…?







私はゆっくりと後ろ向きに歩いて修兵から離れる。




「…?おい。どうした?」
『え……?』





修兵が不思議そうな顔をして私に問う。








……気づいてない?






『なんか、殺…っ』





総てを言い終える前に、後ろからの攻撃。



私は反射的に避け、身を構えた。






『…?…誰も、いない……?』





周りを見回すが、何かがある気配なんてしない。





はあ……何かほんとに疲れた。



「おいっ!大丈夫か?」
『…う、ん…』

「…?」
『ごめっ…私ちょっと弓とって来る!』



それに動悸が止まらない。



それが怖くて骨のある井戸に私は急いで飛び込んだ。





『っいしょ!』




私は井戸から出て、淵に腰かけた。



『何だったんだろ…』



動悸はまだ止まらない。






ブォン…


ガガガガガガ…


『??!……誰?』



私が俯いていると、空間がさけて人が出てきた。


「……」




ドンッ






『ぅわあ!』




誰この人?どこかで見た事があるような…






そんな事を思った瞬間、胸を押され私は井戸に真っ逆さまに落ちる。








ヤバい…ッ



私絶対死ぬ!頭から落ちてる!!


ギャー酔う酔う酔う!!!!!







ってか、なんで知らない奴に殺されなきゃいけない訳?!
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