三色シグナル
□41〜45話
1ページ/4ページ
「ついたぞ、帰り迎えが必要だったら呼べよ」
「うん」
「襲われそうになったら呼べよ」
「それローが言う?」
そう言いふわりと微笑んだ顔は、誰かを好きになることを恐れていた真じゃない。
こいつはもう…俺らがいなくても大丈夫なんだ。
なんとくそう思った。
「私…二人がああ言ってくれなかったら、一生誰かと向き合うことなんて出来なかったと思う。
本当にありがとう…」
ニッと恥ずかしそうに笑うと、俺達に背を向け走り去って行った。
「なァユースタス屋」
「……あァ?」
「俺らいつから真が好きなんだろうな」
「ハッ、そんなもん決まってんだろ?……ガキの頃からだよ」
その頃からずっと……
俺達は自分が思ってる以上に、
真のことが好きだったんだ。
濡れる眼差し
今更気づいてももう遅ェよ…。
いや、本当は気づいてた。
ただ拒絶されることを恐れて認めたくなかっただけなんだ…。
.