Season

□花疲れ
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花疲れ






すやすやと安らかに眠る後藤さんを膝に乗せて、私は動けないでいた。

中天を過ぎた太陽はまだ暖かいけれど、いずれ傾き始めるだろう。

先ほどそら達が探しに来ていたのを見送っている…これ以上帰らないでいれば本格的な捜索隊が出されかねない。


―――とりあえず…桂木さんに連絡しておこう。


後藤さんに触れないよう、そっと携帯を取り出してメールを打ち始める。


―――えーっと…なんて説明しよう。

『お手洗いに行ったら、具合を悪くされた後藤さんに行き会ったので、側についてます。もうちょっと戻るの遅くなります』

―――うーん…まぁ、嘘ではないよね?具合悪くなっちゃったのは私のせいだけど…送信、と。



メールのイラストが飛んで行き、送信完了の文字を確認して私は携帯を閉じた。



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