Dream

□your odour
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your odour




チャリっと音を立てて揺れる鍵には、お揃いで作ったビーズのキーホルダー。

その鍵を鍵穴にに差し込み、回す。


ガチリ


低く金属音が響き、施錠が解除された。

私は、重厚なダークグレーの扉をそっと開ける。


「おじゃましまーす・・・」


部屋に誰もいないと分かっていても、つい一言断って入ってしまう。

主のいない部屋はガランとして、寒々しいまでに広い。

様々な家電が整然と並び、冷蔵庫やDYDレコーダーなど常時電源の入っているものからはブーンという機械音が聞こえる。

荷物を置くと、ひとまずリビングのカーテンと窓を開け、閉め切られていた空間に外気を取り入れた。




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