tea party
□さーてぃーんのお茶会1
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さーてぃーんのお茶会
ヴァニ「あー…テステス。こほん、では始めまーす。みなさん静粛にっ」
サッズ「十分静かだろ」
ファン「うるさいんだよ、もじゃもじゃ」
サッズ「も、もじゃもじゃって」
スノウ「で、なんなんだ、突然全員集めて」
ライト「緊急の話か?」
ファン「まぁ、どっちかってーとある程度緊急だ」
ホープ「それ、緊急って言います?」
ヴァニ「なんとなんと。今日は、知る人ぞ知る、あの有名な、話題沸騰の「さーてぃーんのお茶会」記念すべき1回目でーす!」
3人「……」
ファン「なんだよお前ら、もうちょっと喜べよな」
スノウ「いや、喜べって言われても……初めて聞いたしよ」
ヴァニ「そりゃそうだよ。だって私とファングで昨日決めたもん」
サッズ「じゃあ話題沸騰とか言うんじゃねーよ!」
ファン「うっさいんだよ、もさもさ!」
サッズ「もさもさ…!」
ホープ「あの……それで結局、何をするんですか?」
ヴァニ「ええっとね、私達が今以上に深く分かりあって仲良しになる為に、毎回一つのお題に対してとことん話し合うの。で、最終的に全員一致の答えを出して、一体感を高めようっていう一度で二度美味しい企画なんだよ!」
スノウ「今のって、言葉の使い方合ってるか?」
ライト「よくわからないが……おおむね合っているんじゃないのか。多分」
ヴァニ「で、一回目のお題考えて来たから発表するね?題して、さーてぃーんで一番夢見てるのは誰でしょー選手権〜〜〜!!」
ファン「ひゅーひゅー!」
3人「…………」
ファン「だから何か言えって!」
スノウ「じゃー言わせてもらうけど……それ決めてどうすんだよ!?」
ファン「みんなでへーって言うんじゃねえか。頭足りねえ奴だな」
スノウ「(そんだけ!?)」
ライト「見張りに戻りたいんだが……」
ヴァニ「だめだめ、だーめ!これが終わるまでもどっちゃだめ!」
ライト「…まいったな…」
ホープ「ヴァニラさん、夢見てる人って…具体的にはどうやって決めるんですか?」
ヴァニ「いいとこ突いてくれてありがとっ。具体的には……小さい頃の将来の夢を発表してもらいまーす!」
サッズ「なんでだよ!?」
ヴァニ「だって、どれだけ大きな夢見てたか一番分かりやすいじゃん。ねー?」
ファン「なー?」
サッズ「いや、まずその部分から話し合うべきだろ。一体感がどうとか言うなら!」
ヴァニ「じゃあ一番手スノウ!」
サッズ「聞けよッ!」
スノウ「子供の頃の夢?突然聞かれてもなー……。ふむ、敢えて言うなら、家族が欲しい、かな」
ホープ「家族?」
スノウ「俺、孤児だったからさ」
ホープ「そう、だったんだ…」
ライト「……」
ファン「じゃあ、その夢はもうすぐ叶うわけだな」
スノウ「まぁ、そうだな。義姉さんが賛成さえしてくれれば」
ライト「……ふん」
ヴァニ「素敵な夢だよね。じゃあ、二番手ホープ!」
ホープ「え!?僕ですか……。あの、夢ってほどではないんですけど…」
ヴァニ「うんうん」
ホープ「父さんみたいに、なりたいって…思ってたみたいです。母さんが、よく言ってました…」
スノウ「バルトロメイさんみたいって、アナリストとかそういうんじゃなくて…」
ファン「純粋に、父親みたいな大人になりたい、ってことだな」
ホープ「そう……だったみたいです」
ライト「……尊敬していたんだな」
ホープ「………はい」
サッズ「くー、いい話じゃねえか。父ちゃん泣けちまうなぁ」
ヴァニ「おじさんの夢は?」
サッズ「40過ぎのオヤジにんな昔の事聞くんじゃねえよ。けど、これははっきり言えるぜ。ズバリ、飛空挺のパイロットだ!」
ヴァニ「え?と言う事は…」
スノウ「夢をかなえたのか」
サッズ「そう言う事だ」
ファン「なーんだ、つまんね」
サッズ「つまんなくないだろ、もっと尊敬しろ!」
ホープ「ヴァニラさんとファングさんの夢は?」
ヴァニ「私?私はねー、可愛いお嫁さん!」
スノウ「おー。女らしい夢じゃねえか。ファングは?」
ファン「ん?あたしはもちろん、ヴァニラを嫁にもらうこ…」
スノウ「あああーーーーーーー!!!ストップ!変な要素混ざったからストップ!!」
ファン「んだよ、それを語らせりゃ3日は寝かせない自信があるぜ?」
スノウ「遠慮しときます…」
ヴァニ「じゃあ、最後はライトだね!ライトの夢は?」
ライト「…いや、いいじゃないか、私は…」
ファン「よくねーよ。全員言ったんだ。言わなきゃ不公平だろ」
ライト「だが……」
サッズ「言っちまえよ、姉ちゃん。ここまで来たんだ」
ホープ「僕も聞きたいです。ライトさんの小さい頃の夢」
ライト「……っ」
ヴァニ「ん?」
ライト「………だ…」
ファン「なんて?聞こえねーよ」
ライト「………チョコボだ」
ファン「は?」
ライト「だから、チョコボだと言っている!!」
ホープ「……チョコボって」
サッズ「俺の頭にいる」
スノウ「こいつ?」
ライト「…………そうだ」
ファン「――――――――ぶっ」
スノウ「はっ……ははははははっ!!」
ライト「―――――――っ!!(ぶちっ)」
ライトニング暴走。一時中断。
ファン「で……でっ、結論は…?(ぜーぜー)」
ライト「(ぜーぜー)…つ、つまり…、私は小さい時、テレビで初めて、チョコボと言う存在を知って……それが、あまりに可愛くて…。大きくなったら…」
ヴァニ「チョコボになりたいって?」
ライト「……そうだ」
ホープ「―――――ふっ、はは、あははは…っ」
ライト「笑うなっ!!」
ホープ「ご、ごめんなさ……っくく…」
ファン「てことは、ライトは大きくなったらチョコボになれる可能性があると思ってたってことだよな」
サッズ「皮膚から黄色い羽根が生えてくる薬でもあると思ってたんじゃねえか?」
ライト「子供の頃の話だ!まだ何も分かっていなくて…。セラに、今でもからかわれるが…」
スノウ「でも、セラが覚えてるくらいの年齢まで言ってたってことだよな?」
ライト「…っ!(がんっ)」
スノウ「いって!」
ファン「まぁ、どちらにしろこれは」
ヴァニ「うん、決まりだね。一番夢見てるのはライトってことで!」
ライト「な、何故だ!?私のは職業でも何でもないし、そもそも人ですらない、そんな見当違いな…っ」
ヴァニ「ライト」
ファン「だからだよ」
ライト「――――!!」
間。
ライト「………………」
サッズ「あーあ…暗〜くなっちまったよ」
ホープ「あ、あの、笑ってすみません!でも僕…ライトさんの夢、すごく可愛らしいと思います!」
スノウ「ホープ、それじゃ義姉さんには逆効果だよ」
ヴァニ「あー面白かったね!次は何にしよっかなー」
ファン「んじゃ、さっそく作戦会議始めっか」
サッズ「おいおい、次やる時はもうちょっと事前に相談しろよなー」
ファン「うるせえよ、もこもこ」
サッズ「もこもこじゃねえ、アフロだ!アーフーロ!」
ライト「…………………」
ホープ「……本当に、可愛いと思ったんですけど…」
ライト「………っ(わなわな)」
完。