小説

□円堂君っ!!
1ページ/3ページ

ここは、雷門中のグラウンド…。



そして、そのグラウンドの端で…




「円堂君円堂君円堂君円堂君…」



基山ヒロトはある一人の人物のことで頭がいっぱいだった。




「円堂君円堂君円堂君円堂君円堂k…」



「…ヒロト!!!」


練習に参加せずに、円堂のことばかりなヒロト。

そんなヒロトに声をかけたのは…。



「円堂君っ!!!!!」



円堂…



「…どうみても円堂じゃないから…」



…ではなく、緑川リュウジだった。




「あぁ…なんだリュウジか…」



姿を見たとたん元気がなくなるヒロト。




「なんだ…じゃなくて、なんでお前は練習に参加しないんだよ!!」



リュウジはそう言ってグラウンドの方を指さす。



グラウンドでは、必死に練習している皆の姿が見れた。



「…だって、オレ、今円堂君のことを考えるので頭がいっぱいなんだもん。」



リュウジは、はぁ…とため息をつく。



「円堂いるじゃん…」



「だって、円堂君、相手にしてくれないし…」



「は…?」



「だって、オレと皆と平等に扱うじゃん!!!」



「…あたりまえだろ??、キャプテンだし…」



そう言うと、ヒロトはむぅ…とふてくされて、地面に円堂君という文字を書きだした。




「はぁ…。円堂が、『なんでヒロト居ないんだ?』って言ってたけど…」



「円堂君っ!!!!!?」



それを聞くと急に元気になって立ち上がるヒロト。



そしてそのままグラウンドのほうに走って行った。
次へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ