雲獄パラレル
□第一部 5
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side.雲雀
名前を聞いておいて自分が名乗らないわけにはいかない、と思い
「僕は雲雀。雲雀恭弥。」
と名乗る。
「ひばり、きょーや。」
『彼』―隼人は呟いてから質問してきた。
「そういえば、俺は何に付き合えばいいんだ?」
しかし、僕にとってあの一言は、
日常への小さな反抗のためにだした言葉にすぎなかったわけで、
もともと一人でいるのが好きな僕には二人ですることなど思いつかない。
「・・・別に。ただたわいもない話をすればいいだけだよ。」
と取り繕った答えを返した。
「そっか。」
・・・・・・・・。
「なぁ、ひとつ聞いていいか?」
「どうぞ。」
「なんで、俺、なんだ?」
「何が?」
「・・・食事しながら話すなら
別に俺じゃなくても綺麗な女がたくさんいる。
この着物だってそういう奴が着た方がいいだろうし。
それにあんたは部下に慕われてんだから
食事相手だって探さなくたっているだろ。」
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