小説
□警告
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コツ、と足音が聞こえた。
ここは図書室、なのに足音がした。
コツ、という音はどんどんと僕に近づいてくる。
コツ、コツ、コツ。
誰だ、図書室で不謹慎だぞと言おうとしたが声が震えてなにも出ない。
・・・僕が?
ぱさり、と僕が持っていた本が重力に逆らえずに落ちていく。
震えている?
「3年B組 瀬戸呪。」
声がした。
足音の持ち主か?!
男か?!女か?!
いや、この声はどこから聞こえるんだ?!
「クラス共々、立食会には出るな。」
ぞくり、と背筋に嫌なものが走る。
「・・・・・・・・・これは、警告だ。」
ああ、あの人ならこんなときどうするんだろうか。