小説

□部活勧誘をしてみませんか?U
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なんで。







「月陽先輩っていうんですか?お綺麗ですね!!」

「お姉様って呼んでもいいですか?!」

「えっずるいー、私も呼びたいです!!」







私、後輩にこんなにまとわりつかれてるんですかねなんて。





私はチア部が活動している隣でぼけーっと立っていただけなのに、なぜか今は部活勧誘を見に来た新入生に声をかけられていた。

いや、ぼけーっとする前にちょっと不貞の輩を排除したんだけど。







「いや、お姉様はちょっと・・・」

「じゃあナガル様で!」

「・・・好きにして・・・」

「はいっ!」







そりゃ、新入生に絡んでた同級生の男子を一瞬で蹴り飛ばして言葉を吐き捨てたらこうもなりますよね!!!


やるんじゃなかったー!と後悔しながら私は新入生に笑う。





新入生だろうが中学生だろうが男子が悪いことをしてたり絡んできたりしたら手は出せる。



でも、









「ナガル様はチア部ですか?」

「あー、勧誘動員。助っ人。チア部になんら関係なし。」

「じゃあ先輩何部なんです?」

「帰宅部。」

「あー、同じ部活に入りたかったのにー!!」






女の子は殴れない。



無駄に紳士的な部分が私にも残っているらしく、女子を殴る拳は持ち合わせていなかった。



だから私は一度も女子を殴ったことはない。




あ、女子だと思ってない奴はガッスガス殴りますよ?








「あ、私はいないけどいい奴らばっかだからチア部おすすめだよ。」

「うーん、でもスタイルよくないですし・・・」

「なに言ってんの。細すぎだっての、しかもさっきナンパされてたじゃん?
自信もっていいと思うよ。」

「お姉様っ・・・」

「お姉様はやめろ」






私が女子に絡まれてるのをアキラが見て、爆笑していたのはこれは削除の対象にしてもいいですよね?



私がため息をつくと後輩たちが私を見上げてきた。



みんな身長低いなぁ、いや私がデカすぎんのか。
166pもあるもんな。





なんだかこの子らと話してると、エミを思いだすなぁと思わずくすりと笑うと後輩たちが首を傾げる。





そうそう、エミも私と話すときいっつも私を見上げて私をお姉様お姉様って呼ぶんだ。








「ま、チア部入ってみれば?私も時々手伝いに来るし」

「本当ですか?!」

「うん、部長いるでしょあそこのサイドテール。
あれと親友、あとあれ男。」

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