恋綴り
□すかいぶるー
1ページ/14ページ
私の通っている高校の図書室は、図書館と言っても過言じゃないほど大きい。
そんな図書館に私は週に三回程度通いつめている。
「蒼井さん、○×シリーズの新作が入ったって、本当ですか!?」
放課後、下駄箱の中に入っていた小さなメモを確認して、すぐに走って来た。
「しー。ココは図書館だからね、静かにしなさい」
「ごめんなさい」
この学校の図書館にいる司書の蒼井さん。下の名前は知らないけれど、私が読んでいる小説の新作が入ったら教えてくれる、とっても親切なお兄さんなのだ。
「反省してるならよろしい。はい、叶ちゃんが言ってる本はコレね」
「ありがとう!」
そう言うと蒼井さんは「あらら、反省してないね」と苦笑した。
「五月蝿いな」