小説
□4年前の約束
2ページ/2ページ
「えぇっと……結局、約束は出来ないと…?」
「そんな事言ってないじゃん」
意味わかんねー!
双子だからって、どうせ以心伝心できないさだから何!?
「レンが約束忘れないって約束するなら、その約束する」
その言葉は狂った俺をピタリととめた。
「約束って単語が3回もあって何が何やら…」
「馬鹿は困るなあ!
とにかくレンが、約束忘れなきゃいいの!」
…ぁあっ!なるほどなるほど…
「分かった!うん!OK!」
こうして、一生支え合う[約束]をした。
熱があるのに寝ないから、熱が上がった時は俺は馬鹿だと自覚したけどな。
−−★−−★4年後(現在)★−−★−−
…思い出に浸ってしまった!
あの頃の俺はつくづくマセてる!
それにしても小さい頃のリン、可愛いよなぁ〜
寝てる間に死んじゃうーっなんて、素直だなぁ〜
成長していくにつれツンが増えて、ツンデレになってきたのは何故!?
「レン??何1人でニヤけたり、頭かかえたりしてんの??
なんかに…とりつかれた?」
いつの間にか起きたリンが哀れな目で俺を見ていた。
「べべ別にリンがツンデレだなんて全然おおお思ってないぜ!?」
「…あえて何も言わないよ。
うん、言わないだけで消えればいいと思ってるけど」
ツン全開っ!!!
昔はツンなんて無かったのに〜
今だったら約束しよって言っても『はぁ?嫌に決まってるでしょ?』って言われそう。
…つか、リンこそ4年前の約束覚えているのか?
「リン、[約束]覚えてる?」
とりあえず聞いてみた。
覚えてますように………
「約束?レンは一生、私の召し使いっていうヤツ?」
「そんな約束はしてない!!!4年前の約束で、一生」
「支え合う……でしょ?」
…なんだ覚えてんじゃん…
「何よ。私が忘れたとでも思ったの?」
溜め息混じりに言われた。F
「って事で…その約束に基づいてレン、ミカン買ってきて」
「支え合ってなくない!?一方的に支えてない!?」
「しょうがないでしょ??熱まだあるんだから。嘘だけど。」
「嘘かよ!!下がったんじゃん!!」
「五月蝿い。約束でしょ?」
強引な奴だな。
でも、約束って言われると破るわけにはいかない。
「レンー?もしかして約束破るー?」
ニコニコしながら脅し……聞いてくるリン。
「俺、約束はちゃんと守るの知ってるよな?」
「うん、知ってる☆」
4年前前もこんなこと言ったようなと、デジャブに思いながら、リンの策略(?)によって近くの八百屋まで向かう俺だった。