その他

□ハリーポッターと秘密の×××
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「あっ!いけない、プレデターの仮面を部屋に忘れてきちゃった」
いつもの三人組が次の教室に向かっている途中、ハリーが唐突に叫んだ。
「まあ、ハリー本当なの?今日は数学の時間があるから忘れないように昨日言ったのに」
「ハリー、先生には僕たちから言っとくから、とりあえずとりにいけよ。今ならまだ間に合うかもしれないし」
ハリーはきびすを返すとグリフィンドール寮に向けて走り出した。

階段を一段抜かしで駆け下りていると、踊り場にあった隠し扉が急に開いた。
勢いのついていたハリーはそこから出てきた人物とぶつかってしまった。
「いてててて・・・・あっスネイプ先生」
「ポッター、いったいそんなに急いでどうしたのだね。次の時間は数学だろ、教室は逆の方向だ。それとも今からサボるつもりなのかね」
「すいません。プレデターの仮面を忘れてしまって、取りにいくところだったんです」
「今から行ったんじゃ間に合わんだろう。仕方がない、わがはいのマヨネーズを貸してやろう」
スネイプはローブの中からマヨネーズを取り出した。
「先生ありがとうございます」
ハリーはマヨネーズを受け取ると、もと来た道を走り出した。
「グリフィンドール10点減点」
スネイプは遠ざかるハリーの背にそっと呟いた。

どうにか間に合ったハリーは息を切らせながら席に着いた。ロンもハーマイオニーもすでにもう仮面を被っている。
チャイムの音とともに準備室に通じる戸が開き、黒スーツにグラサンのMIBの扮装をした先生が入ってきた。
この授業はスリザリンとの合同授業だ。教室の向こう半分はエイリアンに占められていた。
ハリーはスネイプから借りたマヨネーズを頭の上に乗せた。
「ハリー、仮面はどうしたのよ」
ハーマイオニーが心配そうに聞いた。
「途中でスネイプ先生に会って、これを貸してもらったんだ」
「あのスネイプがね。珍しいこともあったもんだ」
数学の先生がいつものように教卓からあたりを見回したところ、ハリーの方を見て動きが止まった。
「ポッター君、仮面はどうしたのかね?」
先生はハリーの席に近づいてきた。エイリアンが嘲笑している。
「先生、これが僕の生き様です。僕はマヨネーズで授業を受けます」
ハリーは胸を張り、そう答えた。教室がどよめきに包まれた。
「ポッター君忘れたのなら貸すから、ほらそのマヨネーズを渡しなさい」
先生は自分のグラサンを渡すと、ハリーからマヨネーズを受け取った。
「授業が終わったら取りにきなさい」
「先生、それスネイプ先生から借りた大切なマヨネーズなんです。食べないで下さいね」
「わかったよ。頭に乗せるだけにしておく」
ハリーはその答えに満足そうに頷くと、グラサンをかけた。
「ねぇハリー、男の子にとってマヨネーズってそんなに魅力的なものなの?私には七味唐辛子の方がいいと思うんだけど・・・」
ハーマイオニーがそっと訊いた。
「バッカだなー。男は黙ってマヨネーズだよ」
ロンが言った。
「そうだよハーマイオニー、マヨネーズはすばらしいものだよ。一言で言うなら夢だね。浪漫だ」
ハリーの台詞に声の届く範囲にいた男全員が頷いた。
「そういうものかしら?」
ハーマイオニーはまだ納得し切れていない様子で首を傾げた。
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