FF7

□過去からの手紙
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「お前さんたち、ザックスというソルジャーを知らんか」
「いや、知らんな」
クラウドはそう言うと家から出て行こうとした。
(だが、どこかで聞いたような気がする)
「昔はよく手紙もくれたんじゃが・・・・好きな子もできたらしい」
何か気にかかり、クラウドは振り返る。
「その手紙、よければ見せてくれませんか?何か参考になれるかもしれません」
「おお、もちろんいくらでも見てくれ」
そう言うとおじいさんは手紙の束を机の上においた。
「それでは失礼して」
順番に一番の上の手紙から読み出す。
そこには新しい街で暮らし始めた期待と不安が綴られていた。
クラウドは次々と手紙を読み進める。
男は少しずつ成長していく。なかなか明るい性格のようで、読んでいてとても好感が持てる。

手紙を読むクラウドの後ろでユフィがヴィンセントに訊ねる。
「ねえ、読むのかなり早くない?」
「ソルジャーなら速読くらい身についているだろう」
「うひー、そんな修行もしなければいけないんだ。大変だね〜★ちなみにヴィンセントもできる?」
「一応な」
「は〜、私なんて漢字すら怪しいのに・・・皆すごいな」

ふと手が止まった。
手紙には好きな子ができたとある。
“―実はオレ、好きな子が出来たんだ。金髪碧眼のめっちゃ美人さん。ちょっと性格はきついんだけど、そこが又たまらないんだ・。
同じ仕事でさ、よく逢うんだ。そいつに会えた日は一日中幸せな気持ちでいられる。これってやっぱ恋だよな
今度の休日に写真でも持ってくるね。でもあいつ写真嫌いだから、撮れるかどうかちょっと不安
でも本当に驚くような美人だぜ。でもなんか可愛いんだ―”
全ての手紙を読み終えると、クラウドは手紙を返した。
「残念ですが、特に手がかりというようなものはわかりませんでした」
「そうか・・・」
「もし旅先で何かわかったらすぐにお知らせします」
「ああ、頼むよ」
クラウドは簡単な別れの挨拶をすると、外へ出て行った。


民家から出たクラウドはそのまま大きな岩の前まで歩いていく。
そして軽く拳をふるい岩を殴った。
一刻の後、岩は砕け散り砂となった。
「く、クラウドどうしたんだよ」
振り向いたクラウドはこれ以上ないほどの満面の笑みを浮かべている。
「なんかむかついただけだ。気にするな」
「でも・・・ちょっと変だよ〜」
それに答えるように隣の岩も砂となる。
「気・に・す・る・な。てか記憶から消せ」
相変わらずクラウドは満面の笑みだ。
「ひ〜クラウドが怖い」
「よかったなユフィ。クラウドがマテリアにあまり執着してなくて」
そんなこんなでゴゴンガ話終了

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