三国・戦国
□交換留学
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それはとある酒会での一人の男の言葉から始まった。
「孫権を我が息子に欲しいものよ」
さらに答えた男がそれに助長する。
「だったら、うちの息子少し影が薄すぎるからもっと元気な子と交換したいな」
近くにいたもう一人もそれに賛同する。
「じゃあ、うちのと交換する?でもずっとはさすがに困るから1か月くらい」
こうして国をまたいだ騒動はひどく楽観的な男3人によってはじまったのであった。
その男たちがそれぞれ国家元首であったせいで・・・
『交換留学』
一ヶ月間という短い期間であるが、蜀魏呉のそれぞれの本子義子問わずに息子及び娘を交換することになった。
一応親子ともに希望を聞き、派遣先を決めることとなった。
そして結果を知らされないまま、子どもたちは馬車に乗り家を出た。
はたしてどのような結末が彼らを待ち受けているのか・・・
「よくきたな」
「これからお世話になります」
こうして国を巻き込んだ騒動が今、幕を開けた。