リクエスト
□愛情表現一時閉鎖
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暁のアジトにあるリビングには、芸術コンビと不死コンビが集まっていた。
デイダラは不機嫌な顔のままトランプをシャッフルし、全員にカードを配る。
このメンバーは、大富豪をやっているのだ。
これで5度目になる。
1回目はサソリ、2回目は角都、3回目も角都、4回目は飛段が大富豪になり、大貧民はほとんどデイダラか飛段だ。
「早く配れ」
サソリに急かされ、デイダラは「わかってる(怒)」と返してカードを配り終える。
さすがに飽きてきたサソリは、ここで提案を出した。
「次に大貧民になった奴、罰ゲームな。大富豪になった奴の命令を聞いてもらうぜ」
「「えっ(汗)」」
飛段とデイダラが同時にサソリに顔を向ける。
反対に角都は「面白そうだな」と返した。
「い…」
飛段が「嫌だ」と言おうとしたとき、
「今「嫌だ」と言ったら罰ゲーム」
サソリに先を越され、飛段は両手で自分の口を塞いで言葉を飲み込んだ。
5度目の大富豪が始まり、4人の面持ちは真剣だ。
「上がりだ」
イカサマでも使ったのではないかと思うほど、サソリはスムーズに終わった。
これで命令側はサソリに決定だ。
次に角都が終わり、飛段とデイダラは火花を散らす。
だが、すでにデイダラの口元には勝利の笑みが浮かんでいた。
この時を待っていたかというように手持ちのカードを全て並べる。
「革命!! うん!!」
「!!(汗)」
デイダラが並べたのは、キングのカードが4枚。
大貧民となったのは、飛段だ。
「さて、なにを命令をしてやろうか」
サソリの妖しい笑みを見た飛段はビクッと体を震わせ、仔犬のようにプルプルと小刻みに震えて怯えている。
「…そうだな…」
傀儡になれと言われるのではないかと思ったが、サソリが命令したのは、
「これから3週間、角都にキスしたり抱きついたりするな」
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