リクエスト

□意地っ張りでも
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「ジャシン様の贄にしてやらァ!! 角都! 雑魚は頼んだぜェ!!」


これが、角都の視界から消える前に、目的の賞金首を追いかけながら吐いた飛段のセリフだ。


角都は飛段に言われた通り、賞金首の部下の相手をする。

飛段曰く、すべて雑魚だった。


早々に片付けた角都は、飛段が消えた茂みを進んでいく。


しばらく進むと、茂みの向こうの猫の額くらいの更地に見覚えのある銀髪が目に入った。


いつも通り、賞金首を贄に捧げて祈りでもしているのかと思えば、そうではなかった。


飛段はその場に座り込み、頭を垂れて静かに呼吸を整えていた。

右足の膝から下がない。

切り落とされたのだろう。

辺りを見回すと少し離れたところに転がってあった。


「角都…」


角都の気配に気付いた飛段は顔を上げ、縦にした右手を己の目前に近づけて一言、



















「ワリ☆」


















ゴッ!!





同時に、角都は飛段の眉間に己のコブシを打ちこんだ。

吹っ飛んだ飛段は背後の木に背中を打ち付け、痛みに顔をしかめたあと角都を睨む。


「ワリーって言っただろが!!(怒)」


逆切れした飛段は、鎌を構え、右足のないバランスの悪い状態で角都に躍りかかった。


久々の大喧嘩となったが、今の飛段の勝率は極めて低い。





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