銀魂BL小説置き場

□他人なんてそんなこと言わないで
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幸せを教えてください。

助けてください。

【他人なんてそんなこと言わないで】

夜の街で暴力を振るわれてる女がいるらしいという通報があった。

それでその場所に行くと本当に暴力を振るわれてる女がいた。

「あははは!!!いたいよぉ、きゃははは!!!!!」

ただその女は壊れていた。

暴力を振るわれても泣くこともなく

ただ

ただ

笑っているのだ

「おい、ご用改めだ、静かにお縄につけ。」

「っ!!あぁ、お腹蹴ってくれなかった....」

「おい、そこの女、てめぇも一緒に来てもらうぜ?」

「わかった」

フラフラしながら立ち上がり腕を差し出す女。

「別に、つけねぇから、ほら乗れ」

車のドアを開け女を中に入れて隣に俺が座りもう隣に総悟が座る。

無言でゆっくりゆっくり腹を優しく撫でている女。

「おい、女、てめぇの名前なんて言うんだ?」

「高杉晋助。」

「じゃあ、何で暴力振るわれても助けを呼ばなかったんだ?」

高杉はお腹を撫でながら

「お腹に子供がいるから...だから」

「なら余計に助け呼ばねーとだめだろ!!」

悲しそうな表情をし

「降ろせって言われ、捨てられたから」

「!!?そうか。」

高杉の肩が小さく震え小さな小さな嗚咽が聞こえ

「なぁ、哀れだと思うか?

孕まされて

捨てられた

孕んだら用無し。」

悲しそうで儚い笑みを見せる高杉は消えてしまいそうで。

何故だか近くに置いておきたくなった。

多分一目惚れだったんだろう。



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