+++ story @S +++

□吸血鬼★パーティー
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「ぺーさーん…」

P!NK masquerade.のpv撮影の仕事が終わって帰る準備をしてると、武瑠くんに名前を呼ばれた。

「んー?」
「今日、ちょっと話したいことがあるから、ぺーさんの家に行っても良い…?」

武瑠くんが少し眠そうに眼を擦りながら聞いてくる。

「良いよ(微笑)」

俺が頷けば武瑠くんは嬉しそうに少し微笑った。

武瑠くんを助手席に乗せて家に向かう。
最初はしゃべったりしてた武瑠くんは、だんだん静かになって今は夢の中。
規則正しい寝息を聞きながら、安全運転を心がける。←

家の駐車場に着くと、車を停めて武瑠くんを起こす。

「着いたよ(・ω・)」
「んぅ…(p.-)」

武瑠くんは眼を擦りながらゆっくり車を降りた。

エントランスを通ってエレベーターで3階へ。
309号室の前で鍵を取り出して鍵を開けようとしていると突然、

「ぺーさんっ」

武瑠くんに名前を呼ばれた。
鍵を開けて振り向こうとしたら武瑠くんに腕を掴まれ、家の中に引っ張り込まれた。
そのまま玄関で後ろから抱き締められる。

「武瑠くん…?」

俺が小さく武瑠くんを呼べば、武瑠くんは俺の耳元で

「大人しくしててね?」

と囁き俺の耳に舌を這わせた。

「んっ…」
「ぺーさんの血…美味そう…」
「へっ…?」

武瑠くんはそう言うと俺の首筋に歯を立てた。

「いっ…」

歯って言うより牙みたいな…
そのまま血を吸うように武瑠くんは俺の首筋に吸い付き続ける。

抵抗しようにも、あまりに強く抱き締められてて身動きが取れない。

「んっ…」

体内の血を吸われてるのが分かる。
だんだん貧血の症状が出てきて、立っているのも辛くなってきた。
すると武瑠くんは一旦首筋から口を離し、吸い付いていたところをペロッと舐めた。

「ぁっ…」

変な感覚に襲われ、そのまま玄関に崩れ落ち…

「っと…」

そうになったところを武瑠くんに支えられる。
そのままゆっくりベッドに連れてってくれた。

「武瑠くん、さっきの…」

ベッドに横になった俺は武瑠くんに問いかける。

「あ、ぺーさんの血、美味かったよ(にこっ)」
「血、吸ってたの…?」
「ん、だってほら、俺吸血鬼じゃん?」
「それって、pvの設定じゃなくて…?」

武瑠くんが少し口を開くと真っ白な牙が2本、顔を覗かせた。
俺はびっくりして体を強張らせる。

「そんなに怖がんないでよー、ちょっと傷つく。」
「だって血…」
「急に吸ったりしてごめんね…?最近仕事忙しくて血吸ってなくてさ…で、今日楽屋でぺーさんの首筋見てたら我慢できなくて…(>_<)

武瑠くんは申しわけなさそうに俯いた。

「いや、びっくりしただけだから大丈夫だよ…?」

俺がそう言うと武瑠くんは顔を上げた。

「本当に?」

牙を見せてニヤッと笑った武瑠くんに視線を捕まえられて眼を離せない。
武瑠くんはそのままゆっくり俺の上に乗ると俺の首筋、さっき武瑠くんが吸い付いていたところを指先で撫でた。
舐められた時と同じ様にぞわっと体が粟立つ感じがする。



結局そのまま食べられました…。



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