+++ story @S +++
□深夜番組。
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「ちゆくーんっ!!!!!」
―ばふっ―
仕事終わりで疲れて早よ寝よ。
そう思ってた俺にニッコニッコしながら抱き付こうとした武瑠は、俺が避けたことによって俺のベッドにダイブした。
あの笑顔は危険―…
本能的に身の危険を感じた俺は武瑠を避けてた。
「ぷはっ」
ベッドから顔を上げた武瑠は、いつもならむくれてるのに何故かさっきと変わらず怖いくらいの笑顔。
「ちっゆくんっ♪」
キラッキラの笑顔で俺を見つめる武瑠に俺は引き攣った笑顔で答えた。
「な、なに…?」
「ちゅーして?」
「はっ………???」
どこまでも変わらない笑顔で俺を見つめる武瑠は笑顔で突拍子もないことを言った。
「だから、ちゅー」
「なん、で…?」
「テレビ。」
「は?」
武瑠はドアを指差しながら俺にぎゅぅって抱き付いてきた。
「テレビ見れば分かる。」
「テレビ…?」
「18禁」
「はぁ?!」
「見れば分かる!!」
はぁ…
俺はため息をひとつついて武瑠を抱き上げた。
そのままテレビの音が聞こえリビングのドアを開ければ
「ぶはぁっ!!!!!」
俺は開けかけたドアをすごい勢いで閉めた。
「何見とるん!!」
「ドラマ。」
「ドラマかもしれんけど、どんなドラマやねん!!」
「18禁って言ったじゃん。」
「……はぁ(ため息)」
「一緒に見よ?」
「なんでや!!」
「ちゆ君とちゅーしたいなー」
「だからなんで?」
「あの人すっごい気持ちよさそうにちゅーしてたから。」
「……はぁ(ため息)」←
「ほら見よーよ」
武瑠は俺に抱っこされた状態で駄々をこねて暴れまわる。
呆れた俺はもうどうでもよくなって武瑠を抱っこしたままリビングに入った。
うっわ、めっちゃ激しなっとる。
『んっ…はぅ…』
『ちゅっ…くちゅ…』
武瑠はめちゃくちゃ眼キラキラさせながら見とるし。
俺は別にこんなん見ても面白くもなんともない。
欲情もせんし。
俺は武瑠やなきゃ勃つもんも勃たん。←
「あっ!!!」
「なんや?」
武瑠が突然俺の方を向いて小さく声を上げた。
「ちゅー」
まだ言うか。
もうええわ、勝手にしい。
「眼ぇ、瞑れ。」
素直に眼を閉じた武瑠の唇に自分の唇を重ねる。
やっぱ柔らかいわ。
ちょっと調子に乗った俺は仕返しと言わんばかりに中まで舌を侵入させた。
「ンッ…!!」
ほら、びっくりしとる。
可愛えな。
俺は更に激しく舌を暴れさせた。
「ふぅっ…ぁ、ん…」
俺は十分武瑠の口内を味わって唇を離した。
「ぷはっ…///」
あらら、武瑠顔真っ赤。
「満足か?」
「…///(コクリ)」
武瑠は小さく頷いて俺にぎゅぅって抱き付いてきた。
優しく頭を撫でてやれば
「やっぱり、足りない…///」
「寝かせねぇかんな?」