捏造幻想水滸伝X〜陸〜
□genesis 〜前編〜
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「やった…!?」
リンダは喜色を浮かべかけたが、はっと息を飲む。
産まれた子供の、声が無い。
「泣いて…泣いてちょうだい…!」
メリッサは祈るように呟き、取り上げた赤ん坊をチェックする。
産声が上がらないということは、呼吸をしていないということ。
このままでは子供に何らかの障害が…あるいはもう、障害があるから泣かないのか…?
そうこうしているうちに、第二弾のウェーブが始まってしまう。
「奥様…!」
リンダは救いを求めるようにメリッサを仰ぐ。
メリッサは取り上げた赤ん坊にかかり切りだ。
「泣いてちょうだい、お願いだから…!」
メリッサは自ら取り上げた赤子の鼻を吸った。