捏造幻想水滸伝X〜漆〜

□ツークツワンク 〜later〜
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シェラヴィは、空気になっていたミアキスを伴い、小屋を出た。
乱稜山ペア登山にミアキスが同行することを、ユーリが頑として拒否した為、ミアキスをシンダル城まで送り届けなければならない。



「わたし、王子の護衛なんですよぉ?
 そのわたしを置いてくって、どーゆう料簡ですかぁ!?」

「だからそれは、諸々の事情があって…」

「こんな時にお留守番なんて、わたし、リオンちゃんに顔向けできないですぅぅ」

「うん、じゃあ顔向けないで内緒にしてて」

「…ルクレティア殿にでも言いつけちゃおっかなぁ」

「ちょ…ミアキス!」

それは困る。ホントに困る。
何たってこの軍、軍主より軍師の方がエライのだ。


「王子、困っちゃってますぅ?」

「ああ、困ったも困った。ホント、困るよ。
 僕とミアキスの仲じゃないか、内密に頼むよ絶対に」

「じゃあ、レツオウスイーツで手を打ちましょお!」

「…ヒトの足元見よってからに」

よりによって、レストランスイーツメニューの最高級品をたかるか、ミアキスよ…。
でもここだけの話、ルクレティアに知られるのはまずい。

シェラヴィがルクレティアにもらった『許可』は、「ユーリをサウロニクスに同行させること」であって、
シェラヴィがセーブルの軍事行動に参戦することではないのだからして。
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