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本能的なナニカで、姫が他の男について考えていることに気がついた
気に食わねえ
あの補佐官のことだろうか
気に食わねえ、本当に気に食わねえ
楽しい気分も台無しなのだが、突然赤くなった姫の可愛らしい顔が見れて少し気がはれた
無理に手を取り、自身の手と絡める
姫の予想外に小さい手は刀を扱うからか掌は固かった
豆が潰れては出来、その度に痛い思いをしたんだろう
娼婦の手は柔らかく、スベスベとしていた
ただの町娘でも荒れていようが、女であればここまで傷もないし固くもないだろう
姫の手はどの手とも違っている
男社会の中、他のやつらより鍛練をしてきた手だ
触り心地の良くないそれは姫の途方もない努力の証なのだと思うと今まで出会ったどの手よりも美しかった
指で撫でながら手の甲に口付けを落とし、固まった姫の手を引きながら目的の場所へと先を急いだ
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