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「なぁ、姫
明日には次の島につくんだが、そのいっ一緒に行かないか」
「どこへですか」
「島に」
「遠慮します」







断られた
我らがキャプテンはいとも簡単にアッサリ・スッキリ・バッサリ断られた
そりゃそうだ、拉致した相手のデートの誘いを受けるやつがどこにいる

「なぁ、ペンギンあいつ本当に俺のこと好きなのか」

「むしろ憎いんだと思いますが?」
そりゃあ、海賊と将校ですしね


「あ?んな訳ねーだろ」


即答か、そうか
キャプテン、その自信は一体どこから出てくるんですか

「お前だってあの熱烈な告白聞いただろーが!忘れるの早いだろ」

「あー、キャプテン?つかぬことを伺いますが、あなたがいつ告白されました?」

「シャボンディ諸島で貴方に似合う女になるために少将になったの!って言ってたじゃねぇか」



え、えー、それはあなたの記憶違いですよ
だから頬を染めないでください


「あれは本当に刺激的な告白だった」


ダメだこの人、自分の都合のいいようにしか聞こえてなかったんだ


「あんな殺し文句吐けるなんて流石は俺の惚れた女」

「キャプテン、惚れてたんですか」

「惚れたさ、俺のために少将になるなんて他にはいねぇ!」

「キャプテン、少し冷静になった方が宜しいかと
鎮痛剤打たせていただきますね、あとは睡眠薬も
疲れて客観的な視点を失っています

次に目が覚めた時には少し冷静になっているでしょう」






おやすみなさいと首筋に注射器をぶっさした途端にキャプテンはばったり倒れた
起きたときに殴られるだけではすまないだろうが、冷静になってもらうのが先決だ








「迷惑をかけた、少将殿」


「・・・・・・いえ、あなたもお疲れ様です」

一連の流れを見ていた彼女は、キャプテンを担ぐ俺を心底不憫そうな表情で見ていた
これでも普段は男も惚れさせるようなすごい人なんだ






だが・・・・・先が思いやられる




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