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□ヘルプミーヘルプミー
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旅団は稀に慈善活動を行う
それは世間的に慈善に値するだけで本人たちは意識していない
依頼であったり気紛れであったり借りを返すということで、クロロの気が向かなければ全て意味をなさない
クロロは子供のころから盗みや殺しは日常であった
自分が生き延びるために必要だったからだ
食べるものはなく、殺さなければ殺される
教育等受けたこともなく、病気になれば自然治癒で治らなければ死ぬ
強く強く生きると思わなければ死ぬ世界でジャポンとは違う
クロロは今生きている
生きたいから生きているのだ
本が読みたければ読むし
腹が減れば食事をする
性欲を発散するために女を利用するし
欲しいものがあれば盗む
見たいものがあれば見る
殺したいから殺す
これらは全て生きたいから生きるというところにいきつく
クロロは自分が全てに飽きてしまったのなら命等捨ててしまうと思っている
それがクロロにとって当たり前の行為だからだ
姫は生まれたいんだな
考えず率直に思ったことを伝えればまた落とすような笑みを浮かべた
ジャポンで三月過ごした
クロロは明日中にはこの殺伐とした国を出、次の滞在先へ移るだろう
姫を伴って
【ヘルプミーヘルプミー】
(助けてと言われた気がした)
。