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□発言には責任を持ちましょう
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ちゅっ

唇で唇をはみはみとはまれ
舌でやんわりと唇をなぞられ顎を捕まれて囁かれた

「姫、口開けて」

舌絡ませるとかの前で、これだけの動作でこんなにむずむずと感じてしまうだなんて知らなかった
相性とか言ってたけど単純にペン兄がキス上手いんだ

どうしよう

考えている間もちゅっちゅっと瞼や鼻やらに落とされる唇











ああ、なんて焦れったい女なのだ

だが、煽ったのは姫なんだから俺の気の済むまでさせてもらう

唇の端にわざと噛みつく

ひぁっ!

その隙に舌をねじこむ
逃げられないように顎に回した手を頬へ
もう片方は後頭部に回す












舌の上を優しくなぞった舌はあちこちを撫で上げる
上顎を舐められるとこんなにゾクゾクするのか

舌に絡まされたそれに意図せず上がる声は甘ったるい

んっ

肩がはねあがるが、がっちり固定された顔は全く動かない

与えられる感触は全身に駆け巡り、腰の辺りにジンと響きお腹の奥がくすぐられた

後頭部に回された手は首筋を触るか触らないか分からない程の優しい感触でゆっくりと撫でられ肌が粟立つ
首筋からゆっくりと全身の肌に広がる感触でさらに腰の辺りが麻痺する

段々と力が抜けて行く体
フラりと傾く
ペンギンのつなぎをギュッと握った瞬間、壁に背中がついた
押し付けられた

足の間にはペンギンの足があり、これ以上はずり落ちはしない
ただでさえ身長差があるのだが少し壁づたいにずり落ちた体ではキスするのも辛い

どんどんとペンギンに押さえ込まれて小さく潰されるのではないかと錯覚した

両手で頬を上に向かされている間も離れないそれに息が続かない
苦しい、苦しい、苦しい

涙が込み上げる、息ができない、なにより一番苦しいのは全身が力が入らない

腰の疼きがもうどうにもならない

かきむしりたいような、逃げ場のない疼き

口の端からは二人ぶんの唾液が溢れており、姫の首をつたって鎖骨まで滑り落ちている

その伝う感触ですら苦しい




苦しい、苦しい、苦しい、苦しい、苦しい、苦しい




ああ、もうどうにでもして!


ごくんと唾液を飲ませられた
顔をさらに上に向けられて唾液を飲ませられたのだ

顔と顔は離れたが苦しさは軽減したものの疼きが体に残る
顔は生理的な涙でぐちゃぐちゃ
口と首筋は唾液でてかてかに濡れて一人で立つこともままならない

ベロリと涙を舌で掬われて目尻に口付け
涙をさらった赤色のそれに目が釘付け
さっきまで自分の口内をぐちゃぐちゃにかき回していたそれから目を離せない

少しの刺激ですら声を漏らす姫はふわりと笑ったペンギンの目に、普段は帽子に隠れて見ることがあまりない目に自分の全てを見透かされている気分だった

半開きのままの姫の唇を親指で優しくもむペンギンは忠告した







【発言には責任を持ちましょう】







(男を煽ると食べられてしまうよ)
(ごちそうさま、 姫 )
(ペロリと唇舐めるペンギンのなんて扇情的なこと!)






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