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□(後)
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今夜盗むのはブラックダイヤ
どうせ、また加工して姫にプレゼントするのだろう
どうしてこうも黒いものばっかり贈るのか
自分色に染めたいってやつ?
確かに姫の綺麗な銀髪に黒はとても似合うが
アジトで待機の団長にはシャルと私がつく
最近入団したティアーユは信用ならない
こいつが入ってからは情報が漏れやすい
こいつが原因だと思う、勘だけど
突然、アジトの回りに張り巡らせてある糸が切れた
全て、切れた
「団長、侵入者だよ」
「数は」
「分からない
糸が全て切られた」
「お前ら警戒を怠るなよ」
その言葉にアジトにいたシャルナーク・ティアーユが殺気立つ
ああ、こいつがいると何かしらのハプニングが起こるのだ
今回もどうせティアーユが原因なのだろう、勘だけど
「あなたが団長さんよね?」
首筋に這わされた指、反対の手にはベンズナイフ
「姫やめろ!」
「ごめんね、マチちゃん
お仕事なの」
。