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□君が思っているほど(前)
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「マチちゃん、マチちゃん、どうしよう!好きな人できた!でも一般人なの!」


「やめときな」


「マチちゃん、辛辣!」


「一般人なんて面倒なだけ



あんたのためを思って言ってんだよ」


「分かってるけどさ」


「姫、今までの一般人はどうだったか思いだしな
前回は暗殺業をしてるって知って逃げられてただろ
その前は殺されるって逆上して、毒殺されかけた
その前は


「たんま、たんま、マチちゃん、昔のことは忘れよう!そうしよう!」


学習能力は必要だよ、姫」

「マチちゃん、やっぱり辛辣!」



「でもね今度の人は本気なの
今までが本気じゃなかった訳じゃないの
ただね、違うの
こんなに相手のこと知りたいって思ったのも、好きになったのも初めてなの
彼が何をしても受け入れられるの
私が彼に殺されても良いって思えるの
彼の暗殺依頼がきたら依頼人殺しちゃうくらい!」





そんなこと言って、いつも泣くのは姫だろうに
簡単に殺られるようなやつじゃないのは知っているけど心配はするこっちの身にもなってほしい
飲み込めないため息は電話越しに彼女に届いただろうか













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