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「パク、 姫は?」

団長が珍しく本拠地の広間で本を読んでいた
今までなら自室か、いくつかある自宅に籠り読み終わるまで姿を現さないのだが

「姫はまだ町にいますよ
団長、ほどほどになさってくださいね」

この言葉は彼には届かない












んっ、ふ、



ひゃ、あっ

きも、ち、いっ


レイさんっ、レイさんっ

背後より腰を捕まれながら彼の好きなように揺さぶられ、口を合わせながらレイの名を呼べば
赤髪の奥の瞳が煌めいたように見えた







昼間のオープンテラスのカフェとは一転して夜のホテル
久しぶりの情事に体は興奮しており普段なら怠らない警戒をほんの少しだけ気を抜いてしまった
その瞬間に見知った気配を感じた

これだけ近寄られなければ気がつかないだなんて、賞金首ハンターじゃなくて良かった

このホテルは所謂そういった行為を目的としたホテルだ
ここにいるなら彼も私と同じ理由でここにいるのだろう




でも、意外
彼はこういったホテルを使う印象がなかったのだ
興味が赴くままに行動する、ある意味では少年のような彼だから
急に性欲を発散させたくなったのかもしれないな

なんて思いながらもレイに口付けをねだる
















レイと連絡先を交換して次の約束を取り付け別れた
相性も悪くなかったし久方ぶりの良いお友達として付き合っていけそうだ



やっぱり生活にはハリが必要だよね








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