text...Geass?

□SeeYou In MyDream
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私は 寝ていた。
授業中だけど、やっていることはどうせ
「低レベル」で「くだらない」。
もううんざりだ。
いいかげんにしてほしいと何度も思った。

私は 目を開けた。
今は窓側の席だから、外がよく見える。

(この景色が次に目を開けたとき、
変わっていればいいのに・・・。)
心の中でぼそりと呟いてみても、
何も変わらなかった。
変わるはずがなかった。

窓ガラスに映った自分と見つめ合う。
絶望にも似た表情をしている。
そんなとき・・・
―――クラッ。
自分の視界が一瞬朱く染まる。

(きっと寝不足なんだ・・・。
もっと眠らなきゃ。)
そしてまた眠りについた。
―教室ではただ、
 先生の声が響いているだけだった。



夢の中で私は歩いていた。
ずっと、何処までも果てしない一本道を。
あたりは一面、光に溢れていて、
私の心とは裏腹だった。
だから、ずっと俯いて歩いた。
光から、目を逸らしたかった。

どれほど歩いたのだろうか。
人の気配を感じて顔を上げると、
自分によく似た少女が歩いていた。
彼女は胸を張って、
堂々と歩いている。

(同じ容姿でも、こんなにも違う。)

彼女の姿が眩しかった。

彼女がちらりと私を見る。
私たちはほんの数秒、視線を交えると、
またそれぞれの方向へ歩き出す。
―各々の目指す場所へ。

背中合わせになったあと、
彼女の笑い声が聞こえた。

『ウフフフ・・・。』

不気味なその笑い声の意味を知らない私は
恐くなって振り向いた。
彼女の背中が見えると思った瞬間、
目が覚めた。

 
目を開けると、世界が変わっていた。
私は天蓋つきの上品なベッドに横たわっている。
まるで・・・そう、皇女様みたいに。
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