text...Geass?

□Can I escape,,,?
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「あぁ、チェルスか・・・。」
彼はいつもと変わらない笑顔を
私に向ける。
いつもなら嬉しくなるこの笑顔も、
今は罪悪感を増幅させる凶器だ。
やわらかくて、あたたかい。
心地いい笑顔。
「少し、お願いがあって。」

私がエリア11に行きたいと伝えると、
彼は少し驚いて、でも、
静かにうなづいてくれた。

「行くなら、早いほうがいいだろう?」
「・・・そう、ですね。」
それだけ早く、貴方と別れることになる。
わかっていても、私は何も、言わない。
「それなら、君はもう、明日にでも出発するといい。
 私も、予定が片付き次第行くとしようか。」
明日・・・。
それが、貴方との決別。
その、タイムリミット。

「えぇ。急に・・・。ごめんなさい。」
このごめんなさいは、何に対してなのか。
「私は、君が望むのなら
 時も場合も、関係ないよ。」
笑顔が、突き刺さる。
痛い
やわらかい笑顔が、痛かった。
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