DREAM
□第十七章
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天童 「慶ちゃん、あんなに慌ててどうしたんだろうね」
藍 「さぁな…」
佐助 「それにしても…なんで神崎ちゃんだけ連れて行ったんだろ」
小十 「知るか…ん」
バタバタ…バンッ
慶次 「よっ独眼竜久しぶりだな」
天童 「Σ慶ちゃん」
政宗 「風来坊…
何が、久しぶりだぁ…」
慶次 「Σえっ何でそんなに怒ってるんだよ」
佐助 「前田の旦那…
竜の旦那の許可無しに神崎ちゃん連れてったらダメでしょ」
慶次 「
何の事だ」
小十 「半刻前に此処に来て、神崎を連れて出て行っただろう
もう忘れたのか」
慶次 「忘れるも何も…
俺…今、来たばっかりだけど」
全 『ΣΣえっ』
政宗 「Shitどうなってやがる」
? [それは、俺が説明するよ…]
全 『ΣΣだ…誰(だ)』
? [こっちこっち]
声がする方に目を向けると、一人の男が立っていた…
小十 「テメェ…何者だ」
今にも抜刀しそうな勢いで言う小十郎…
藍・天童 『久しぶりだな(だね)自称神…』
全 『…は』
藍達の言葉に全員がポカンとする…
佐助 「“自称神”って、前に藍君達が言ってた人…だよね」
慶次 「まさか、本当に居るとはね〜」
政宗 「Unbelievable(信じられねぇ)…」
小十 「…で、何しに来たんだ」
神 [だから自称じゃないって、何度言えば分かるの]
天童 「ハイハイ…分かったから、何しに来たのさ」
藍 「下らねぇ事だったら、殴るからな」
神 [コイツ、届けに来たんだよ]
パチンッ
神が指を鳴らすと、気絶している小太郎が居た…
天童 「ΣΣ小太郎」
藍 「オイッどうしたんだよ
なんでこんなに、ボロボロなんだよ」
神 [ちゃんと治療してあるから…慌てなくても大丈夫さ]
佐助 「あれ神崎ちゃんは」
小十 「確か、風魔の奴が神崎を追いかけて出て行ったよな」
風魔 「(ピクッ)……っ」
天童 「小太郎」
藍 「気が付いたか
一体、何があったんだ」
風魔 「………」
神 [神崎が豊臣の忍に攫らわれた]
全 『ΣΣ』
天童 「ちょっと待って…じゃあ、半刻前に此処に来た慶ちゃんは…」
藍 「豊臣の忍だったのかクソッ…」
ガンッと壁を殴る藍…
佐助 「風魔の旦那だけが、正体に気づいてたんだ…」
小十 「それで追いかけたんだな」
風魔 「……(コクッ)」
政宗 「だが…お前なら、忍の一人くらい殺れるだろ」
神 [一人じゃなかったのさ…
相手は四人居た]
天童 「それに神崎を抱えていたんだったら、戦いずらかったと思うよ」
藍 「自称神…」
神 [何]
藍 「俺達は朔の日に元の姿に戻る…
朔の日まで後二日しかない…
もし神崎が元の姿に戻ったら殺されるかもしれねぇ…
だから…」
神 [“自分達の意思で子供の姿になったり、元の姿に戻れるようにして欲しい…”だろ]
藍 「あぁ…神崎にも、その事を伝えてくれ」
神 [言われなくても、そのつもり]
佐助 「俺様、急いで甲斐に戻るよ
大将と旦那に伝えて来る」
天童 「うん僕達は此処で待ってるから」
シュッと音をたてて佐助は消えた
政宗 「小十郎…皆を集めろ軍議を始める」
小十 「承知」
神 [取り敢えず、藍と天童…こっちに]
二人は、神に近寄る…
バシッ
いきなり二人の頭を叩いた…
天童 「痛っ」
藍 「何しやがる」
神 [これで、自由に元の姿に戻れるよ…
じゃあ俺は行くから…]
天童 「うん、バイバイ」
藍 「神…」
霞 [言い忘れたけど、俺の名前は“霞”(カスミ)だから…]
そう言い残し消えた…
慶次 「………」
慶次は一人考えていた…
慶次 《秀吉…俺は、お前のやり方が許せない…》