奇跡の恋
□奇跡の恋
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「ねぇねぇ、梨那ちゃん」
『なんですか?ヒュウガさん』
執務室の端っこで字の練習をしていたところ、ヒュウガさんがやってきた
手を止めて、ヒュウガさんを見上げる
「玲奈ちゃんってさ、前の世界で何してたの?」
唐突な質問に、きょとんとしてしまった
今玲奈はいない
確か、書類を違う部署に届けに行ったとかで
そんな時、ヒュウガさんのこの質問だ
う〜ん、とすこし考えて答える
『玲奈、ですか・・・?』
「うん♪」
『簡単に言いますと、レディース』
ピシリ、とその言葉で空気が固まった
ヒュウガの表情が笑みを貼り付けたまま固まっている
コナツは、え?と顔色をサッと変わった
珍しくもアヤナミさんの手も止まっていた
それに構わず梨那は続ける
『不良束ねてたからね。喧嘩とか凄い強いし・・・地域にならず県内の人たちも玲奈奉ってた時期があった気がするよ』
「ちょ、何の話してんのよ?」
そんな時、丁度玲奈が戻って来た
そこに顔を向け、梨那は笑顔で答える
『玲奈の話。前の世界じゃ何してたって言うから・・・、』
「あぁ・・・そう言う事か」
なぜか納得した玲奈
そしてニッと笑みを浮かべた
「あの時は、もうバリバリだったね!」
素晴らしい笑顔で言い切った玲奈にヒュウガは我に返った
そして、慌てたように玲奈に質問した
「バリバリって、喧嘩とか!?」
「うん、そりゃあね」
「怪我とか・・・!?」
「あるよ。確か最高で肋を数本折って、右腕損傷で、足もイったことあったなぁ・・・」
『あの時、凄い吃驚した』
「でもほら、全て三倍、いや十倍返しで殺ったから」
ニッコリと、とんでもない事を言った玲奈
執務室の空気がなんともいえない空気になった