少女の魂
□少女の身体
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【 異界の扉 "ヨウコソ" 】
生きる理由は無かった
あったとしてもきっと無意味だった
だから・・・私は死にたかった
「え、何々?この子」
「侵入者?」
いつしか生きる希望が死ぬ希望に変わった
未来は要らなかった
身体の傷で、それを実現していた
この傷で、誰も寄らなくなった
「でも傷だらけだよ?」
「だからと言って侵入者じゃないとは限りませんよ」
「まぁ、確かにそうだけどさぁ」
『幸せ』だとかそういう感情は知らない
味わった事もなかった
だからって、欲しいとは思わない
「とりあえずアヤナミ様に聞いてみますか?」
「そうだねぇ・・・でも先に傷の手当が先だね」
「はい」
身体の傷は生きてきた印
だけど、本当は・・・
『死ねない自分の戒め』だったのかも知れない