りくえすと

□木の実の魔法
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アーダルベルトがチビ化してしまった。



何の前触れもなく、いきなり ボンッ という音と共にアーダルベルトが小さくなってしまった。

ある者は事態を飲み込めず放心状態。
またある者は小さなアーダルベルトを見て、可愛いーと騒ぐのもいた。


当の本人といえば、周りがいきなりでかくなったので、かなり驚いていたが、自分が小さくなった事に気が付き、それでまた驚いた。

「どうなってやがんだ!?」
アーダルベルトの普段は聞けない甲高い声で騒ぎ立てる。
例えば、シェパードがチワワになったという驚きだ。

「アーダルベルト様、何か召し上がられましたか?」
「さっき、机の上にあった木の実しか食ってないぞ?」
「あぁ…そうでしたか…」
意味ありげなキーナンの言葉に、アーダルベルトは怪訝な顔をした。
「木の実って今朝キーナンが大量に拾ってきたアレの事よね……食べちゃったんだ…」
ベルマは、やれやれという雰囲気で首を振っている。
アーダルベルトには何が何だかわからない。何故、自分が食べた木の実で溜息をつかれているのか理解不能である。
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