りくえすと

□真夜中の厨房to後輩
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夜勤…それは誰もが予想したくもないことが普通に起きる勤務時間である



兵士達が警備している静かな夜

マイスは一人、屋敷の厨房でカクテルの開発を行っていた。昼間は女中の目もあるし、なにより上司のアーダルベルトが厨房にいる事が多いので夜、自分の勤務時間に作っているのだ。


「むふ…いい出来だ、さぁて、そろそろこれを」



マイスの担当場所は屋敷の見回りだ。もし誰かに見つかりでもしたらタダでは済まない。

証拠隠滅のために毎日毎日使った器具を丁寧に洗い、指紋まで拭き取るなど徹底している



「完成♪…うん、まあ…こんなもんだろう」

『おいしい?』

「オレが作ったんだ、当たり前のようにウマ………」


ハッとして周りを見る。しかしマイス以外誰もいない。

気のせいだろうと再びカクテルと向き合う。



「ははは…もう酔っ払っちまったかな、幻聴まで…」

『……い』

「…げ、幻聴幻聴」

『…しい』



何か得体の知れないものが背後にいる

生きているものではない、何かが……後ろに



「も、もう…止せよ〜、脅かすなんて」



意を決して振り向いた
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